1980年代に大回転と滑降の中間種目として誕生したスーパー大回転の廃止案が国際スキー連盟内から持ち上がっている。しかしバンクーバーオリンピックの種目にも組み込まれているため、論争中だ。ワールドカップ選手のディディエ・キューシェ(SUI)もスーパーG廃止案に対し反対しており、選手とチーム側、連盟側との意見の食い違いが見られる。これはW杯だけでなく、全世界のすべてのスキー選手の問題でもある。
スーパーG競技が消える理由としては主に選手の疲労を考慮するという理由だ。だが、実際は運営面の問題も有るのではないかと思われる。
このスーパーG廃止案は国際スキー連盟のディレクターが最初に提案したもので、2008−2009シーズンから無くす予定である。しかし、2009年フランス・バルディゼール世界選手権、2010年冬季バンクーバーオリンピックの2大イベントではすでにプログラムされているので、スーパーG廃止は2010年まではできないのではないかとの予測がほとんどだ。FISのディレクターはスーパーコンバインドでのスーパーGは有り得るが、個別ではもうやらないと言っている。
反対派が多い中、国際スキー連盟としては今後どう決断をするのか。恐らくこの問題はかなり長期化するのではないかと思われる。
ワールドカップスキーの問題は基本的に毎年5月に行われている国際スキー連盟の会議で決められるので、この辺が1つの山場かもしれない。また、以前このワールドカップスキーニュースドットコムでもお伝えしたが、2007−2008シーズンはワールドカップ、ヨーロッパカップで回転のルールが変わる可能性も出てきている。今季、地球温暖化によりスケジュール変更が余儀なくされ、今後も温暖化が進む可能性を考慮するのであれば、費用対効果の悪いレースのコストカット、レース自体のスリム化も考えられる。温暖化によってレースが続々中止になり、連盟の財政問題、スポンサー問題、テレビの放映問題などが表面化すれば国際スキー連盟側もそれなりの対策に出るのではないかと思う。
回転ルール変更案、スーパーG廃止案などが表面化したということは、国際スキー連盟は収支の問題も含めレース全体を見直し、なおかつこの温暖化という限られた条件の中でスキーの人気向上を目指すために水面下で「抜本的な改造計画」が動いているのはほぼ確実と見ていいだろう。
関連記事:ワールドカップスキー回転のルール変更も視野|国際スキー連盟

